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【電験攻略】通信誘導障害(静電・電磁)の対策を整理(送電分野⑥)

通信誘導障害を理解する

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今回の記事では、通信誘導障害の定義を解説したのち、障害対策を紹介する。

最近紹介してきた内容と比較すると、そこまで出題頻度は高くはない。

めちゃくちゃ時間をかけて、調べる必要はないが「障害の種類と定義」および「障害対策」だけは押さえておこう。

また、電験2種1種の二次試験を受験予定の方は、自分の言葉で説明できるようにしておくことをオススメする。

 

まずは「通信誘導障害の定義」から説明する。

通信誘導障害

誘導障害とは、高電圧の送電線の影響を受けて周囲に電圧が誘起され、通信線や設備、人に影響が生じる現象のことである。

通信誘導障害には大きく分けて、2種類ある。

「静電誘導障害」
「電磁誘導障害」

静電誘導障害

送電線と通信線を例に説明する。
送電線と通信線との間には、抵抗(静電容量)が存在することを理解して欲しい。ここがよく分からない人がいるが、対地間抵抗のようなイメージを持つといいと伝えると、わかってもらえることが多かった。見えないが、実在している抵抗である。
また、送電線と対地間でも抵抗(静電容量)は存在する。通信線と対地間にも静電容量は存在する。
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送電線-通信線-対地の静電容量により下記の計算式に基づき、静電誘導電圧V
が送電線から通信線にかかるのである。

V=Ca /(Cb+Ca)

電磁誘導障害

送電線からの電磁誘導により、近接する通信線に電圧が誘起されてしまう現象。 
通信線に加わる電圧は
・送電線と通信線の相互インダクタンス M[H/M]
・送電線電流 I[A]
・送電線と通信線の並行部分の長さ L[m]
(実際、ここの長さの算出は難しい)
・角周波数 w[rad/s]

V=jwMLI にて求めることができる。

静電誘導の障害対策

「障害の内容が理解できれば、対策の解説は不要」と仰られた方も過去にいましたが、復習も兼ねて紹介させて頂きます。

①送電線と通信線との離隔距離を取る
②送電線の「ねん架」をする(各相のL,Cのバランスを取る)
③通信線に遮蔽をする(遮蔽ケーブルを設ける)

電磁誘導の障害対策

静電誘導障害対策に加えて、下記も行うことで障害の影響をおさえることができる。さらに、電磁誘導は地絡発生時の影響が大きすぎるので、その対策を行わなくてはいけない。
①地絡発生時の高電流を抑制するために、「高抵抗接地」「非接地」をする。
②地絡発生時、高速で遮断できるようにする。
③通信線に避雷器を設けて、通信線に一定以上の電圧が印加された時に放電させる。

 

まとめ

以上「電力科目「通信誘導障害とその対策」」の記事になります。

今回紹介した内容は、身近にある現象ではあるものの、具体的に考える機会が少ない内容であったと思います。弱電を扱う電気屋さんで働く方であれば、通信線に関する経験と知識があるでしょうが、一般の方ではなかなか習得することは厳しい。
今回、電験に出題される範囲をまとめましたので口頭にて説明できるか、理解度を確認し、次に進みましょう。

 

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