復習と知識吸収はどっちが大事!?
自分のこれまでの経験を踏まえた上で回答すると
「受験する試験内容」と「積み重ねてきた勉強量」からバランスを考えるというのが自分の回答になります。
これはわりと多い質問の一つです。
本記事では、この回答に至るまでの過程を説明していこうと思います。試験で成果を出すヒントにもなっていると思うので、過ごし方に迷っている方は読んで頂けると幸いです。
ネット検索しても色々な過ごし方が!?
試験直前、過ごし方が気になるといった方は多いです。インターネットで検索すると、多くの情報があるので混乱しがちです。
何故に混乱を招くぐらい情報が多いかというと
「人によって、受験する試験が違うため」です。
※ここは極めて重要なポイントになります。
例えば、行政書士を受験する方、ボイラー技士試験を受験する方、電験4科目受験する方、電験科目合格制度を利用して受験する方
かなり試験内容が違うことが何となく想像がつきますよね。
この資格の受験経験者としての意見は
「試験によって必要な要素は違うので、試験直前にやるべきことは当然異なる」というものです。
逆にこのあたりを無視した過ごし方をすると、結果が伴わない場合が多いです。
電験の法規科目を例に挙げます。
法規の計算問題は前々日までには数回解き、自信をもって解けるようになっておきたいです。試験前日や当日に新しい問題を解くというのは避けたいです。
一方、法規の暗記問題は試験前日でも吸収した方が絶対にいいです。
ここの違いは受験経験があると、何となく感覚的にわかってくるものです。(当然、個人差や疲労の度合い、好みがありますが)
本質をいうと「身につくか、つかないか」の話になってきます。
そして個人差も必ずあります。
身につくか否かが判断基準
自分は「暗記問題」よりも「計算問題」の方が記憶に定着するのが早いです。
暗記問題の記憶定着速度 > 計算問題の記憶定着速度
電験3種は電験の中で一番難易度が低いですが、その電験3種の計算問題といえど、世間一般的には「かなり難しい計算」に分類されます。
数年経つと、かなり解けなくなることからも「複雑」かつ「普段の生活で使わない」ということが分かります。
ただ「計算が得意」という方もいます。
そのあたりは自分ときっちり向き合って下さい。
前日に計算問題を解いて、次の日にその計算問題の類似問題が解けるかが判断基準になるでしょう。
自分は3日間ぐらいは空けないと厳しいです。
復習したり、違う問題を解く中で気づきがあったりしないと、なかなか類似問題は解けるようにならないことが経験上分かっています。
新知識の取り入れもするのか
自分は、新知識の取り入れもします。
ただし、非常事態に限ります。
理想は「試験1週間前までにインプット情報が固まっていること」
試験前1週間は「復習」をして、試験本番に100%の力を発揮できるように調整していくのが理想の過ごし方です。
ただ、仕事をしながら受験勉強には限界があります。毎日5時間ぐらい自由時間があれば、この理想には持っていけるとは思います。
現実、そんなに甘くないことが多かったです。
ここで注意して欲しいのが「積み重ねてきた勉強量」です。
勉強量は試験合格点に達しますか??
ここが重要なポイントです。
試験に合格できるだけの知識量や計算問題を解く力がないのに、復習だけをしていても合格できるでしょうか。
たぶん高確率で「不合格」でしょう。
試験では合格基準点があります。そこを超えないと、いくら送電分野の計算が上手くいっても合格はできません。
このあたりは結構意識しないと、失敗する方が多いです。(自分も電験で失敗しましたが)
勉強のバランスが大切
試験まで時間は限られています。
あと10日あるとした場合、自分だったらどうするかという話をします。
勉強が満足にできていない場合には「復習」と「新知識の取入」の時間バランスを決めておいた方がいいです。
【前提条件】
・試験まであと10日
・計算問題は5割を切りそう
・暗記問題は7割は解けそう(一通りの出題範囲の勉強をした)
※このままだと、ほぼ落ちるという予感がするレベル
自分の特性上、10日間あれば、8日間は余裕を持った学習ができると思います。
※経験上、試験2日前は使い物にならないと考えています。そわそわしてあれもこれも・・と落ち着かずに勉強してしまう可能性があるためです。
そういった理由から「試験2日前に計算問題を解く」といった選択肢は確実になしです。
8日間で計算問題を目標点が取れるレベルまで引き上げる必要があります。
1日あたり3時間の勉強が現実的。
・暗記問題を確実な知識にするためには、出題範囲から考えても毎日1時間は勉強したい。
・今まで解いてきた計算問題の復習は毎日1時間半は勉強したい。
これらから判断すること
①今までの復習を行うためには「2時間半」が必要ということ
②新しい知識吸収(自分の苦手な計算問題)は「30分程度」しか充てられないということ
こういったことを考慮した上で、吸収する「新しい知識」を決めます。
自分が電験1種の1次試験に一気に4科目合格したときの話ですが、「地絡計算」「短絡計算」は勉強しませんでした。
結局、マスターできなかったからです。(試験本番でも解ける気がしませんでした)
そのため、違う分野に時間を使いました。
・高頻度で出題される「風力発電計算問題」
・中頻度で出題される苦手だった「V結線計算問題」
・あまり出題されないものの簡単な「二電力計法計算」
これらは苦手だったこともあり、あまり勉強してこなかった問題です。ただ勉強することでできるようになると確信があったので勉強することに決めました。
まとめ
以上、「【電験試験直前】復習が大事!?新知識の取り入れが大事!?」の記事になります。
今まで勉強してきたものを点に繋げるのが「復習」
新しく勉強し、点を作り出すのが「新知識の取入」
過ごし方に悩むことがあったら、このあたりのバランスを考えながら勉強していくと現状が見えてくると思います。
よく考えることで、試験本番での良い結果に繋がるとも思います。
暑いですが、共に頑張りましょう。