電験理論の波形問題
10年前から電験を知っている方は
「電験と言えば、電気回路の波形問題が印象に残っている」という方が多いです。
それもそのはず。
平成20年代は、27年まで毎年出題されているから。
しかも、18問(正確には17問)の中で2問も「電気回路の波形問題が出題された年度」があります。
波形問題が苦手、さらにL,Cを使った回路が苦手であった場合、かなり失点してしまい、死活問題に発展するような状態でした。(試験会場で涙をのんだ方も多いでしょう)
そもそも、波形問題とは何だ?!という方もいらっしゃると思います。
最近の問題しか解いていない方は少し驚くかもしれないので解説しておきます
【注意事項】
4科目一括の参考書には「電気回路の波形問題」が詳しく解説されていないものが存在します。自分の参考書は必ず確認しましょう。参考書の内容が電験の過去問に耐えられるかをチェックせずに試験本番に臨むのは危険です。自分自身、足元をすくわれた経験があります。
波形問題とは
電気回路にSWが含まれていて、その動作と共に回路中の電流がどのように変化するかを答える問題のこと。
選択肢はグラフ。
挙動として当てはまるものを選ぶ形式だ。
平成23年 問10を見てみると参考になる。
波形問題に共通する部分を押さえよう
波形問題には「ある共通事項」があります。
「時間t1」と「時間t2」といった時間軸が問題に登場し、回路が変わるという問題形式
これが共通事項です。
基本的にスイッチ等で回路が変わるのが波形問題の特徴です。
電気回路は2つのパターンに分けられます。
①交流電源
②直流電源
回路中にはLとCの回路が含まれています。
つまり、パターンは限られているわけです。
ではどう対処するか??
「電験の過去問をしらみ潰しに勉強するか・・」
やってみると、感じるのですが
「・・・難しい。よくわからない」
ECEE(試験の問題と解答 | ECEE 一般財団法人電気技術者試験センター)で問題を確認しても、解説がないのでよくわからない状態に陥ります。
ネットを検索しても、いい解説がない。
ここに関しては間違いなく
「参考書等の手間をかけているものに頼る」
これが対処法です。
自分で教科書を見て学習するというのは、時間がかかるのでオススメしないです。ここはショートカットした方が間違いなく楽。
これらの不便を改善したくて、ポイントをまとめて押さえたかったので、今回整理しました。
ここまで読み進めて下さったら、押さえるべきポイントがぼんやり見えてきたと思います。
では、最も気になる「4年連続で今年も出題されないのでは??」という疑問に自分なりの回答を書いておきます。
(出題確率0%なら、今は勉強したくない気持ちは分かります)
急に出題されなくなったからこそチャンス
タイトルにも書いたのですが
「電気回路の波形問題が3年間出題されていない」
今まで出題されてきた主力問題にも関わらず
問題を作成している者ではないですし、神様でもないので断言することはできないのですが
普通に考えると「チャンス」ですよね。
特に、LやCを含んだ直流回路での電流挙動は明確です。
つまり勉強しやすいのです。
「問題」と「答え」がセットになったものさえあれば、確実に解けるようになります。
「LとCが電気回路に入っている、嫌だな・・」と思うかもしれませんが、裏を返すと「問題を解く鍵になる」
苦手な方はこの認識を持っておいて下さい。また、実務でも役に立つので電気回路の挙動(波形)は勉強しておいて損はないです。
「どこで躓くのか」
「どこがポイントなのか」
「最終的に点を取る」
これらを整理・解説した上で、電験3種の過去問を解いていきます。
電気回路の波形問題が
・苦手な方
・武器にしたい方
・また時間短縮を図りたい方
に本書籍を活用して頂ければと思います。
※波形問題は今日明日で3問追加予定