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【PROJECT】電験二次試験過去問の超解説集-電力・管理-平成14年版【2日目】

お疲れ様です。

桜庭裕介です。

 

引き続き、毎日更新で「電験二次試験」に取り組んでいきます。



ただ問題を解くだけではなく、今年出題される可能性が高い部分についても解説で拾っていきますね。

 

さっそく頑張っていきましょう。

 

電験2種二次試験過去問の超解説の学習概要【平成14年】

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学習項目①「同期発電機の自己励磁現象」

⇒同期発電機の自己励磁現象はフェランチ効果と理論的には似たような現象です。この現象は暗記ではなく、理解しておいた方がいいです。試験本番に遅れなのか、進みなのか訳がわからなくなります。※以前NOTEで解説をしましたのでご存じの方は多いと思います。

 

学習項目②「クロスコンバウンド形」

⇒タービン発電機のシステムの話です。タンデム方式もあるので合わせて覚えておくと良いでしょう。近年の電験二次試験はピンポイント出題の傾向が強いので。

 

学習項目③「電力ケーブルの充電電流に関する計算問題」

⇒学習項目②と似ていますね。計算とセットで出るとは受験者は思わなかったと思います。下手をすれば、両方とも失点してしまった人がいた可能性も考えられます。

 

学習項目④「塩害の問題」

⇒がいしに関する影響を答える問題が多いです。碍子洗浄を行っている理由を考えると、自ずと答えが見えてくるでしょう。

 

 

※更新情報

【毎日更新:2019/9/21 7時00分】
問題6(変圧器の全日効率の計算問題)の問題解説を追加

【毎日更新:2019/9/20 5時30分】

問題5(転送遮断装置、逆電力継電器、自動同期検定装置、限流リアクトル、逆潮流、逆変換装置、単独運転)の問題解説を追加

【毎日更新:2019/9/18 7時00分】
問題4(塩害)の問題解説を追加

 

【毎日更新:2019/9/16 21時00分】
問題3(電力ケーブルの充電電流に関する計算問題)の問題解説を追加

 

【毎日更新:2019/9/17 23時00分】
問題2(クロスコンバウンド形タービン・発電機)の問題解説を追加

【毎日更新:2019/9/16 21時00分】
問題1(同期発電機の自己励磁現象、自己励磁による異常現象を起こさない方策)の問題解説を追加

 

平成14年度 電力・管理

電力の遅れ・進みがキーワードになった試験でした。ここを押さえていない方は大きな失点をしてしまったと思われます。難易度的には簡単な年度でした。

 

問1について論述問題

「同期発電機を無負荷の長距離架空送電線や地中送電線など静電容量の大きい線路に接続したとき、2つの質問に答えよ。(1)自己励磁現象を簡潔に説明せよ (2)送電線路の試充電において自己励磁による異常現象を起こさない方策を3つ答えよ」

≪check point≫
この問題は一次試験でもよく出題される自己励磁現象だ。フェランチ効果との関連もあるので、逆に混乱してしまう人もいるので注意が必要だ。一方で、この問題は正解しておきたい問題でもある。

 
解答


自己励磁現象とは
同期発電機は進み力率で運転すると、進相電流が流れます。電機子反作用により発電機内は増磁作用となるので、同期発電機の電圧は上昇します。この電圧上昇現象を自己励磁現象と言います。機器の絶縁を脅かすこともある現象。


自己励磁現象対策

①短絡比の大きい発電機を採用する

②発電機を複数台接続する

③受電側に同期調速機を接続する

④受電側に並列リアクトルや変圧器を接続する

 

問2について(論述問題

「大容量火力発電所に採用されるクロスコンバウンド形タービン・発電機に関して(1)(2)(3)を説明せよ。」

(1)タービン及び発電機の軸構成の概要

(2)他の方式と比較しての特徴

(3)タービン・発電機の始動方法


≪check point≫
タービンー発電機の構成にはクロスコンバウンド方式とタンデムコンバウンド方式の2種類があることをまず知っていることが重要。比較対象がなければ、説明も全体的に抽象的になりがちだからだ。この問題だけではなく、他の分野を勉強するときも気を払うといい。

 

 解答

(1)の答え

クロスコンバウンド方式とは「2つの軸」で2つの発電機を回転させる方式のことだ。並列形タービンとも言われる。


(2)の答え

タンデムコンバウンド方式と比較すると

・同程度のタービン・発電機で2倍の出力を得ることができる

・一つの軸を高速回転用、もう一つの軸を低速回転用とすることができるので、蒸気のエネルギーを有効利用できることから高効率発電が可能

・発電機や励磁機、制御装置等も2倍必要になるので、コストがかかる

・重量も増加することから建屋の構造を強固な設計にする必要があるので、コストがかかる


(3)の答え
 
タービン起動前に、循環水ポンプを起動して復水器に冷却水を通す。タービンのグランド部を蒸気にてシールした上で、空気抽出器による復水器真空操作を行う。ボイラーの運転状況、復水器の真空度を確認したのち、タービンのターニング装置を運転させ、少量の蒸気を流入し暖気運転をする。タービンが定格回転数になったら、励磁機により発電機に励磁させ、系統に同期並列させる。

 

問3について(計算問題

「電力ケーブルに三相平衡交流電圧を印加し送電したとき、下記の問に答えよ。

(1)ケーブルの充電電流を求めよ。

(2)ケーブルの許容電流が●[kA]のとき、充電電流と等しくなるケーブルの長さ(臨界こう長)を求めよ。

(3)(2)において、ケーブルのこう長が●[km]のとき、許容電流に等しい電流●[kA]が流れた。このとき負荷に供給された有効電力[MW]はいくらか。負荷力率は1。

 

※この問題では対地静電容量、こう長さ、線間電圧、周波数が与えられています。●部分の値も与えられています。

≪check point≫
充電電流の計算問題は経験したことがあるでしょうか??ポイントは公式。充電電流を求める公式をきちんと覚えておくことで(1)(2)が解けます。(3)は「皮相電力」ー「ケーブルで消費される無効電力」といった電力問題の基本計算となります。

お得情報ですが、この事象はフェランチ効果とも言われるものだとご存じでしょうか。電圧の話は出てきませんが、せっかく作った皮相電力というエネルギーの一部がケーブルで消費されてしまっていることを示しています。二次試験の論述でも出題されていますので、イメージをこの問題で掴んでおくといいでしょう。

 

問4について(論述問題)

「電力設備の塩害に関して次の問に答えよ。(1)塩害が電力設備に及ぼす影響を簡潔に答えよ。(2)塩害による電力設備の被害を減少させるための対策について、項目を挙げて簡潔に説明せよ。

≪check point≫
電験において「塩害」は重要なキーワード。二次試験にも出題されるので「なぜ塩害が良くないのか」をきっちり把握しておくこと。がいしの塩害対策はよく注目されるが、基本は連結を増やす対策が基本。また、機器の配置設計をする際には、過去の汚損状況やパイロットがいしによる汚損評価等を行っていることも覚えておこう。二次試験対策用の知識だ。

 
解答

(1)の答え

塩害被害は主に屋外設備に生じる。特に、送電線と鉄塔を絶縁するがいしは塩害の被害を受けやすい。がいしの表面が塩で汚れると、耐電圧値が低下することになり、最悪の場合、絶縁機能が働かず、フラッシュオーバーといった事情に発展することがある。


(2)の答え

①絶縁を強化する

耐塩害がいしを採用することで、かなり塩害による被害を防ぐことができる。また、がいしをさらに連結させるといった方法もある。


②洗浄を定期的に行う

表面についた塩は定期的に洗い流すことで、塩害の被害はかなり押さえることができる。


③塩分の含んだ風にあたらないようにする

 
配置設計する際には設置場所を気を付け、風に直接当たらない場所とする。また、がいし以外の設備は屋外に設置することで、塩の付着を抑制することができる。


④撥水性物質を塗布する

がいし等の表面にシリコンパウンドを塗布することで、塩分をコンパウンド内に吸着し、湿潤についても防止できる。

 

問5について(論述問題)

「次の表は資源エネルギー庁公益事業部通達「系統連系技術要件ガイドライン」に基づいた技術要件を一部記述したものである。表中の(A)から(G)までの記号を付した空欄に当てはまる語句、文章を記載せよ。ただし、表中に用いられている「逆潮流」「逆変換装置」「単独運転」の意味は次の通り。・・・」

 

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≪check point≫
この問題文には極めて重要なことが記載されている。「・・・」で表現しましたが、ここは試験にそのまま出題される可能性があります。


解答

(A)
電圧低下を防止するため、適正なものとして原則85%以上とするとともに、系統側から見て進み力率(発電設備側から見て遅れ力率)とならないようにする。


(B)転送遮断装置

(C)逆電力継電器

(D)自動同期検定装置

(E)並列時の瞬時電圧低下により系統の電圧が適正値を逸脱する恐れがあるときは限流リアクトルを設置する等の対策を行う。

(F)限流リアクトル

(G)
・異なる変電所バンク系統への連系
・上位電圧の電線路への連系

 

「・・・」部分のまとめ

・逆潮流とは、発電設備の設置者の構内から系統側へ向かう電力の流れのこと

・逆変換装置とは、直流発電設備等を逆変換装置を用いて連系する設備を備えた発電設備のこと

・単独運転とは、発電設備を連系している系統が事故等によって系統電源から切り離された状態において、連系されている発電設備の運転だけで発電を継続し、切り離されてた系統に接続されている負荷に電力を供給している状態のこと

 

問6について(計算問題)

「変圧器の定格容量、無負荷損、定格運転時の負荷損が与えられていて、力率が変動したとき、電力量[kwh]と負荷損[kwh]、全日効率を求める問題」

≪check point≫
電験3種の法規の問題だ。法規の勉強は無駄ということを仰る方もいるが、決してそんなことはない。直接活きる場合もある。

 

電験3種の法規とほぼ同じ問題だ。
下記の記事の3問目が該当する。 

【電験法規計算問題】最小の定理・変圧器効率・全日効率のまとめ(7日目) - 電験法規完全攻略

 

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