お疲れ様です。
電験の研究をし続けている桜庭裕介です。
今日のテーマは「就職活動のやり方・進め方」です。
その前に
雑誌からアクセスして下さる方もいますが、知らないという方もいると思うので、簡単に自己紹介しておきます。
《自己紹介》
電験の研究をし続けた成果が実り、電気雑誌の年間連載や書籍を持つことができています。
※しかし、それまでの道のりは決して順風満帆と言えるものではありませんでした。
①自分は高専を卒業したのち、大学に入りなおす
②就職先を誤り、ブラック企業で死にそうになる
③平日の夜中0時や2時まで働いたことがある
④会社の床で寝たことも数回ある。
こういった「苦しんだ経験」を活かして、社会の実態を伝えていきます。(特に、メーカーの実態をよく知っています。高専卒がよく入社する電力会社やJRの実情も詳しい)
先日配信した記事(高専生に電力会社はオススメしない【出世は無理|割り切るならアリ】 - 電験合格からやりたい仕事に就く)はかなり核心をついた内容となっています。
先に読んでおくことをオススメします。(電力会社から要望があれば削除検討しますが、紛れもない事実です。)
本題に入っていきます。
高専生の就職活動のやり方|間違うと5年後大変な事になる
まず、一番大切なことからお伝えしておきます。
「就職活動をよく知らない高専生が圧倒的に多い」
という事実です。
大学生と比較すると、比にならないほど無知です。
ただ、これに関しては高専生は悪くありません。
こういった状態を作り出す要因となっているのは・・・
「誰も詳しく教えてくれない」
「就職活動を学ぶ環境が整っていないから」
「環境が悪い」という点に集約されるでしょう。これは非常に問題だと自分は考えています。
高専生は5年生に至るまでに、非常に数多くの積み重ねを経ています。
【中学時代】
中学校時代から優秀な成績を収めてきたことでしょう。決して、皆が天才ではなくて、むしろ遊ぶ時間を我慢し頑張った努力の結果です。
【高専時代】
社会人は楽だったと発言する社会人がいるくらい大変な勉強と実習。高専に入学してからずっと地獄だったという人は多いです。そんな生活を5年間。
中学時代を乗り越え、高専時代の朝から夜までの授業と実験を頑張った末にようやくたどり着くのが「就職活動」
「高専生の就職活動は簡単だ」などと言う方もいますが、何千時間、いや何万時間という蓄積、投資があったおかげでイージーモードになっているだけであることを忘れてはいけません。
何が言いたいかというと
「会社選びに失敗して、自分の努力を無駄にするな!」ということです。
最も注意すべきことは「会社選び」
高専の就職活動は簡単に終わらせることができます。
それは何故かというと・・・
「高専生を欲しがる企業が多いから」
志望動機等の書類作成は、担任の先生や就職相談の先生が持っている就職参考書に倣って作成すれば、JRでも電力会社でもメーカーでも大抵合格できます。
ネットで検索しても、大量に書き方や作成例を見ることができます。
体裁より先にやるべきことがある
あなた自身のことを一番に考えた時、こういった体裁は重要ではないです。それよりも先にやるべきことがあります。
「会社選定」です。
これが、とにかく大切なのです。
高専は実験設備も整っていて、講師陣も相当のスキルを持っています。机上だけの人間は少ないぐらいです。
そのため、そこで学ぶ高専生は「技術」を持っています。大学生より測定装置を使いこなすことができるでしょう。
「そういった優秀な人材」を付け狙っている会社が、今の社会に存在し続けていることをご存じでしょうか。
高専生を安く見積もる会社が実在する
最も注意すべきことは会社選びと言いました。
具体的にどういうことか説明します。オブラートには包みません。
こう一度言いますが「高専生の価値を安く見積もっていて、付け狙っている会社」は実在します。もし、将来、出世したいなどと考えている人はそういった会社に入ってしまうと、5年後に後悔することになるでしょう。
分かりやすく言うと
そういった会社では
「高専卒は大卒より給与は低め」しかも「出世は頭打ち」なのです。
現場のリーダー枠ぐらいの認識で雇っている企業が存在するのです。(安くて優秀な人材が手に入ると考えているということ)
高卒を引っ張っていくには適材という考えだったりします。
自分の同級生も後輩も、ずいぶん失敗をしてきました。(専攻科という新機構もできて10年ぐらい経ちますが、あの時点で既にこの問題は発覚していたと思われます。)
ちなみに自分の友人の半分以上は「会社を退職」しています。その全員に共通しているのが「大企業だから」という安易な考え方で、会社を決めたところです。
とにかく多くの会社を知ることが【最重要】
まず、高専生は会社を知りましょう。
恐らく、有名企業ぐらいしか知らないと思います。
大学では就職活動フェアなどのイベントが開催されて、大学の体育館に何百社という企業が数日にわたって来てくれます。パンフレットも山ほど配布されます。
そのため、大学生には企業に触れる機会が多くあるのです。
何度もフェアに参加している大学院の先輩、ドクターの先輩に相談することもできます。企業と共同研究している先輩もいたり、なんなら研究室に企業の方がいたりします。
一方で、高専生は勉強や実験、部活に一生懸命なのですが
最も大事にすべき「就職活動」を疎かにし過ぎなのです。
就職活動は「これから一人で何十年も働き続ける場所を決める作業」
めちゃくちゃ大事なのは言うまでもないでしょう。
ツールを使って会社を知ろう
ちまちまネット検索して、情報をメモしているようだとめちゃくちゃ苦労します。(結構やりがちなので注意です。)
大抵の就職希望の高専生は先生の指導の下、「就職・転職サイトへの登録」をすることでしょう。
これについて、自分は正しいと思います。
有名どころを押さえるといった使い方で、情報収集すればある程度の知識が身に付くでしょう。ただ就職転職サイトは沢山あって迷うと思います。
業界調査を定期的に行っている自分としては
王道ではありますが
「マイナビ」「リクナビ」
これらに入っておけば間違いないでしょう。特にマイナビはサービス強化されました。
ただマイナビといっても、あなた自身のニーズに合わないこともあります。自分自身に合った情報が得られるツールを早い段階で見つけましょう。
最新ツールを使いこなす
「 2020年版】高専生の就職活動のやり方」のまとめ
この記事で一番に伝えたかったことは
「高専生は会社選びが最も重要」だということ。
高専生は大きな信頼を企業から得ています。
さらに、先輩や教授の顔が売れていることもあり、勝手なことはしないだろうし、万が一何かあっても・・・といった背景もあるでしょう。
こういったことから、高専卒であれば、よほどのことをしない限り、就職活動で落ち続けることというのはありません。
もちろん、第一希望で落ちることがあるかもしれませんが、いくつか第1希望を準備しておけば、全く問題ない。
先日配信した記事(高専生は高専生を優遇する大企業に就職すべき【不当な扱いを受けることが往々にしてある】 - 電験合格からやりたい仕事に就く)でお伝えしましたが
高専生を大切にしてくれる会社を選びましょうね。
「自分のやりたいこと」×「大事にしてくれる環境」がある会社で働くことができれば、これほど幸せな社会人生活はないでしょう。