「電験は6月が勝負の月」である。すでに6月の3分の1を消化したが、計画通り勉強は進んでいるだろうか。ここからの戦い方が非常に重要になってくる。
自分も全力で動いていて、自分を支えてくれている人の為に最善を尽くそうと思う。
おはようございます。
電験と電気業界を研究している桜庭裕介です。
初めての方もいらっしゃると思いますので、いつもの簡単な自己紹介を添えておきます。
≪実績≫
❑転職関係❑『残業10時間以下』&『年収変動なし』の企業に転職成功
※詳細を下記のnoteに集約
電気エンジニアとしての決断【超大手企業を退社する選択】
❑電験研究歴❏
✔トータル100年分の過去問を分析
・電験1種 40年分
・電験2種 40年分
・電験3種 20年分
✔雑誌連載を開始
「理論の超入門」
❑TOEIC❑✔半年で885点取得
一言で言うと、電験をずっと分析してきた人間。
夢はある?と最近聞かれた。
電気、プラントの運転操作を教えて、自分が飯を食えれば最高だと答えた。
妻子なしなら、小さなアパートの一室で納豆や卵とごはんだけの食事で暮らすと思う(栄養の事は無知)
今後、確実に介護施設の問題が挙がる。
そこに貢献できれば良い。
そんな事を考えている。
今日は「6月の戦い方」をテーマに話をしていく。
勉強計画に悩む方の参考になればと思う。
電験における6月
先月は「5月の電験勉強では何をしておくべきか【後半戦を見据える】」を配信し、申込完了からどう勉強していくかを一緒に考えてきた。
6月は勝負の月になる事を本サイトの読者はよくご存じだと思う。具体的な項目をきちんと掲げて、抜けのないように準備をしてもらいたい。
まずは5月の最低ラインから再掲しておく。
5月の最低ライン
1.電気の勉強が未経験の人①過去問と参考書の見比べをする
②計算問題を解く
※計算問題に舵を切っても良い
2.電気を学んできたけど忘れている&電験を知らない人
①実力不足の分野を勉強し直す
3.電験を知っているが特定分野が苦手な人
①過去問の中で点が取れていない分野の問題を解く
4.電験を知らないが知識のある人
①電験の特徴を把握できたので、未経験分野の勉強をする
※復習をしつつ、未経験分野を勉強していく
5月の狙いとしては「電験の問題を知る」であった。受験経験のある人に対しては「問題と向き合いつつ、弱点を炙り出す」という狙いもあった。
6月7月はトータル約60日の短期決戦。
戦場はどういった地形なのか、如何にスムーズに戦場に入り込むかを考えての準備期間が「5月」だった。
6月の最低ライン
電験の申込が終わり、大体の人が勉強を開始したと思う。
※4月5月に積み上げてきた方向けの記事なので、4月5月に勉強をしていなかった人はまず先に「4月にやるべきこと」から確認してみて欲しい。
これらを消化することができれば、自分の好きな分野や未経験の分野、苦手な分野が明確になるはずだ。(苦手な分野を補強できているので、大崩れを防ぐことに繋がる。)
それらを踏まえた上で、6月の最低ラインを設定しよう。
7月に追い上げをし、8月に仕上げ(おさらい)をしていくことになるので、6月は
過去問2年間分を解く
これを絶対行って欲しい。
過去問2年間分を解く
至近(去年、一昨年)を除いて、10年前~3年前の過去問を解こう。
2年分の過去問を自分のモノにしよう。
問題文、解答、解説の全てを覚えにいく。
これが「電験攻略の土台」となる。
電験受験経験者は、よく知っている年度ではなく、知らない年度がいい。新鮮な感覚を持った上で取り組める過去問がいい。
2年間分を解く意図
実は、電験3種の問題は3年~5年、長いもので7年おきに出題されている傾向がある。3、4年前に似たような問題が出題されていた・・・なんてことがあるのだ。
闇雲に参考書に挑戦していても、点は伸び悩む。
もちろん、参考書で基礎を磨くことは大切だ。頭の良い応用力のある人はそれだけで点が取れてしまうだろう。
だが、自分は少なくてもそういう人種ではない。
そのため、「問題の型」「解く型」をインプットする。
例えば、過渡現象なら
①スイッチを切り替える前の式の立て方
②スイッチを切り替えた後の式の立て方
③スイッチ切替前後の比較の仕方
解くフローを覚えるのだ。仕事と同じで、これをやったら次はこれをやる・・・といったように。
もはや、式の答えすら暗記してしまうほどに覚える。なんなら、答えの形も覚えてしまう。
ちなみに、過渡現象は過去問の解説だけだと間違う(忘れて途中で戸惑う)ことが分かったので、ステップ毎に分けてノートにまとめてしまった。
こうした手間をかけたおかげで間違うことはほぼない。
問題の構成をイメージできる
電験挑戦1年目だと気が付きにくいのが、問題構成。
自分がやらかしてきたので、何度も伝えるようにしているのがこれだ。
電験の試験は多くの分野から出題されているので、自分の得意分野だけで戦うことができない。
つまり、得意な分野数が少ない人ほど圧倒的に不利な試験なのである。
直流回路のプロ(電磁気等は苦手)と、そこそこの知識を満遍なく持っている人とでは後者の方が点が取れる。
直流回路は17問(全18問)のうち、数問しか出題されないからだ。
こういう試験の仕組みを肌で感じておく為にも、過去問を2年間分ガッチリ習得しておくことが効果的に働く。
まとめ
以上「電験勉強は6月に何をしておくべきか【1段階上の土台作り】」の記事となります。
「過去問を10年分解け!」という言葉が業者の謳い文句として見かけることがありますが、効果の出る人と出ない人に分かれます。
自分も経験がありますが、大量にインプットをしていても成果が出ないことがあります。
その原因は総じて「消化不良」です。
沢山勉強したので、身に付いていないということが起こらないような工夫をする。
取り組んだ過去問をちゃんと自分の血肉にしていきましょう。
そのために、まずは2年間の過去問を完全に覚えて欲しいです。
6月前半で1年分、後半に1年分といったスケジュールでいけると良い結果が出るでしょう。
「平成27年に強いぜ!」
「俺は平成25年に詳しい!」
こんな感じで友人と言いあっていた時期が自分はありました。ネタにするぐらい楽しんで問題と解説を暗記していたのです。
こういう「固い土台」を作りあげることができれば、大量インプットが蓄積しやすいです。
是非とも勉強の最低ラインとして掲げて取り組んでもらえればと思います。
努力を継続できれば、合格点以上を取ることができます。