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【電験3種理論】平成20年問9を解く【交流回路問題】

この問題は交流電源とRLを負荷に持つスイッチの付いた特殊な回路である。

スイッチがあるということは先日の記事(【電験3種理論】平成20年問6を解く【スイッチ切替問題】)でお伝えした通り、切り分けして考えるといい。

 

平成20年問9

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図のように周波数fの交流電圧Eの電源に、Rの抵抗、インダクタンスLのコイルとスイッチSを接続した回路がある。スイッチSが開いているときに回路が消費する電力は、スイッチSが閉じているときに回路が消費する電力の1/2となった。このとき、Lの値を表す式として、正しいのは次のうちどれか。

解いた結果

「正解」

※解答右の1/2を付ける方を間違えた。答えの選択肢に合わなかったのでと途中で修正。

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※条件から等式を立てるステップで、ミスをした。2乗を崩す際に気が付いた。急ぐとこういったミスをするから余裕を持ちたい所。とはいえ、試験本番は意外と時間がない。普段から早く解くことに慣れておいた方がいい。

覚えておくべきポイント

今回の問題で、実際自分が間違って式を立てている部分もあったので、注意事項も含めてまとめておく。

1.条件は短い文章でまとめる

最大の反省なのだが、問題文で与えられた条件がパッと見で分からないような長さである場合、必ず自分なりの整理をしておくこと。

今回のケースだと

「スイッチが閉じている状態」の方が消費電力は大きい

のである。

 

ただ日本語の文章からだと、かなり読みにくい。

こういう時は理屈で考えるといい。スイッチが閉じているということはインダクタンスには電流が流れていないということ。(短絡)

 

つまり、回路のインピーダンスが小さいので電流が良く流れる。よって、消費電力も大きくなるのだ。

 

理屈で考えると、等式を立てる時に、どっちに1/2をかければいいのか?と迷うことがなくなるだろう。

 

2.2乗処理する際には符号注意

二乗の変数を一乗にしたい場合、式の途中の符号には良く気を付けないといけない。√の中にマイナスが入ってしまうと正解にならない。

まとめ

今回解いたRL回路は基本中の基本と言われてはいるが、スイッチがあるので少々厄介だ。

そして、最近の電験はこういったスイッチを混ぜ込んだり、余計なことをしてくる問題が多い。

普通にRL回路の電流を求めろ!でいいやん・・・と思うこともあるかもしれんが、我慢して欲しい。

やはり、某企業の暗記シリーズといった教材のせいだと思える。こういう暗記だけで済まそうとする背景があると、どうしても問題は難しくなる。

今後の試験問題を解く上で必要なのは、知識+問題文を理解できる という要素になるのは間違いないだろう。