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配電線路の地絡保護は覚えておこう!ピンポイントで対策

8月に入り、いよいよ乱打戦のような日々を過ごしている人も多いだろう。

エネ管との同時受験を考えている人はもしかしたら地獄の日々を過ごしている可能性がある。

 

自分は生きる為に選択した仕事を軌道に乗せるべく頑張っている。将来、社長報酬など受け取らずに社員に大きく還元する夢を見ている。

それぞれ置かれた環境は違うものの共に目標がある同志、頑張ろう。

 

本題に入る。

厄介な分野「配電」に関して、ピンポイントで知識補填をする記事を残しておく。恐らく、地味に嫌な質問だと思う。

配電線の地絡対策など知らないし、そもそも知らなくても生きていける。

試験を受ける以上、そういう問題ではないものの全てを理解するのは厳しすぎる。

 

故に狙いをきちんと絞り込んだ上で知識補填するといい。

 

配電線路の地絡対策はどうしているか??

GPT、CVTという言葉をご存じだろうか??

恐らくこの言葉自体は聞いたことがあるかもしれない。

 

具体的な地絡対策

まずは配電の置かれた背景を理解しておくといい。

 

配電線の背景

高配電線の事故で多いのが「短絡」と「地絡」だ。

 

だが、両者の決定的な違いは「事故電流の違い」である。

そう。

短絡電流は大きくて検知できるのだが、地絡電流は小さい。

何故か分かるだろうか??

 

 

 

 

接地方式が関係する。

配電系統は「非接地」という方式を採る。

高電圧系統は直接接地

高電圧系統であれば地絡電流が発生したとき、非接地方式だとその分、地絡発生時には抵抗があるので電圧降下が起こり、中性点の電位が上がってしまう。

すると健全相の電位が上がってしまうのだ。

 

※「分かりやすいぞ!コレ!」と以前コメントをもらったことのある健全相電位の上昇を解説した記事を貼っておくので参考にしてもらえばと思う。

(もし役立ったのであれば、「❤」マークを押してもらえると嬉しい。(最近励みにしてている。良くないことだけども))

 

それ故に高電圧系統では「直接接地方式」を採用する。

配電系統は違うから問題がある

だが、配電系統では直接接地する必要がない。電圧が低いから健全相の電圧が上がっても耐えきれる。

それ以上に地絡電流による通信線への影響が抑えられるのでメリットがある。

 

故に非接地方式を採るのだがなにぶん「地絡電流」が小さい。小さい電流では継電器による検知が難しくなる。

 

そこで採られる対策がある。

 

GPT、CVT(接地変圧器)

一次側はY結線で、二次側が「開放三角形」「開放端に抵抗」を入れる。

 

馴染みがない人もいると思うので、写真を掲載しておく。

※作成中

 

二次側の電圧(健全時は電圧零。零相電圧と言う)

各配電線につけたZCT(零相変流器)から得られるで電流

 

を地絡継電器にインプットしてやる。

地絡時に流れる零相電流は、地絡電流の流れ上、故障配電線と健全配電線とは逆位相であることからそれを基に故障相の特定までできるのである。

 

最後に

唐突ではあるが「高圧カットアウト」という言葉は最近やたらと出題されるようになったので覚えておくと良い。

過負荷、短絡事故から変圧器、二次側の低圧線を守ることが目的の設備。

それ故に高圧カットアウトは「変圧器1次側につける」と覚えておこう。

 

知らないと

高圧カットアウトは( )側に取り付ける。 

といったシンプルに怖い質問で失点する可能性がある。

 

 脈略のない話をしたが、覚えておいて損はない配電知識である。