「電験3種の理論科目」は強敵である。
電験2種受験者は時に電験3種を見下すことがある。
だが、それは誤りだ。
「電験3種は楽勝よ!」
などと電験3種を受験したことのない人が発言してしまうと大恥をかくことになる。
電験2種一次試験とは「問の質が微妙に違う」ことは認識しておかないといけない。
故に、電験2種受験者は「電験3種の問題をいきなり解いて下さい」と言われても恐らく解けない人がいる。
電験2種の一次試験は工学的な要素が強く、電験3種は基礎を幅広く問うといった質の違いがあるのだ。
電験3種理論の予想問題
※8月号掲載の模試に挑戦した
理論科目について振返ってみれば「簡単な問題」と評価することもできるだろう。至近の試験を見ていると、もっと厄介な問題が多い。
とはいえ、基本を疎かにしてしまうことほど怖いものはない。
知識を確かめる
という位置づけの試験と言えるだろう。
理論科目はそれだけ範囲が広く、公式1つをとっても多角的に質問できることから問題のバリエーションも多々あるから全部を補うことなどできない。
理論科目に関しては模試を3~5回分あれば、十分と言えると個人的には思っている。
実際、模試を入手する為にはお金がかかるので、参考書の問題をピックアップするといった工夫をオススメしている。
※ここで難易度高め、内容が濃い、掲載問題多めの参考書が役立つ話に繋がってくるのだ。「参考書と問題集には用途がある」という話がリンクする。(詳細は電験問題集&参考書の選び方の教科書【結論:選定基準が大事】)
解いた問題
解いた結果
電験模試(予想問題)の振り返り
コンデンサの分圧の式を抵抗の分圧の式と勘違いしてしまうという落とし穴は回避しなくてはいけない穴だ。
分圧の式というのは抵抗が大きい側により電圧がかかることを示す式であることから、静電容量が大きくなるほどインピーダンスが低くなるコンデンサの場合、抵抗とは逆になることは忘れてはいけない。
意外と参考書に書いていないからびっくりすることもあるだろう。
二電力計法は注意しないといけないゾーンだが、電力計の指示が反対に振り切ったのは想定外だった。(復習しておかないといけない。大抵は2つの電力計の値を足して、3相の有効電力として使うのがルーティン。√3と電圧(線間)と電流を掛け算すれば皮相電力となり、有効電力/皮相電力で力率が求まるというのがお決まり。今回はたまたまマイナスが気になり、消費電力の引き算をしたが、ちゃんと原理を理解しておかないと危険だった)
サイクロトロン運動については電子の話(フレミングの左手の法則)を学ぶ際に、学校の先生が自慢げに説明していたのではないだろうか??(実際、詳細の研究内容は難しい)過去問にも多々出題されてきたので、後日記事にまとめて配信しておく。
電界側の話も出題される可能性はある。電界側は放射線上に挙動となる。
苦戦した部分
講師と言えど完璧ではなく、苦戦することもある。
今回の問題で言えば
「ひずみ波計算」
「コンデンサ&スイッチ計算」
知人も午後から予想問題を解くと言っていたが、たぶん迷うかもしれない。
ひずみ波計算は重ね合わせの考え方で問いていくことになる。第1と第3を別々に計算していくだけだが、第3調波側を計算するときは気を付けて欲しい。
周波数が3倍になる。
計算結果を見て、やけに電流値が高いぞ!!と思って自分は留まることができた。(これは高等技術だし危険)
また、コンデンサの計算問題では間違い(勘違い)を犯していた。
2つのコンデンサは回路上で接続したとしても、蓄積する電荷量は同じにならない。これは「導体球同士を触れさせた電荷移動の問題」の話である。
たまたま正解だったのだが、スイッチ解放後のコンデンサは並列接続であり、スイッチ開放前の電荷量は同じであるからという式を立てて解かないといけなかった。
まとめ
以上「電験3種理論の直前予想問題【本気で叩きのめしてやる】」の記事となります。
あと気を付けておかないといけないのはΔーY変換した後の電流計算で、Δの電流を答えるような問題(問9のb)なんかは間違いやすい。(実際、選択肢には間違い用の選択肢も用意されているのが素晴らしいと思う)
Y結線に変換して一相分の電流を求めたら、その電流は線電流なので、Δ用の電流に直すことは忘れないようにしよう。√3で割るのだ。
また、したたかな部分も共有しておくと、自分は今回問10のオペアンプの問題のB問題は解いていない。何故なら、選択問題だからであり、公式を暗記していないからだ。勿論教科書や参考書を見れば解けるのだが、暗記理解しておくには容量が必要になる。覚えきれん。
とはいえ、数字は覚えられないにしても基本の話は覚えている。故に(a)は正解しているのだ。
もし万が一、試験本番の問17が難しい磁気回路や電子運動、コンデンサ問題だった場合、切替えて問18を解きにかかる。そして5点を取る。
こういう戦略が身に付いていた。実際に5点取ってみせた。
泥臭いがこういう所で点を回収する。自分は天才でもないし、カッコいいストライカーでもスラッガーでもないが点を取る。
ここの有志を見せられて良かった。
※今後、教科書や企業講師をするためにも全範囲いつでも戦えるように極める努力はしていきます^^