「配電線にバランサを入れた場合」という問題を見たことがあると思う。
そして、ここに苦手意識を持っている人がいる。
昔の自分もそうであった。今の自分は「根底」を理解したことで、きちんと電流の流れを整理して計算できるようになった。
この記事では電験3種の問題をベースに「バランサ」の効果を見ていく。
試験で出題された時には全力で正解を叩きつけて欲しい!!
電験3種でのバランサ
電験3種では「配電計算」で主に登場する。勿論、論述では「バランサの役割」を問うような問題として登場する。
主目的は
対象回路に「平衡作用」をもたらす
不平衡を改善する(対象回路の負荷にかかる電圧を等しくする)
また
中性点の断線や中性線と外線の短絡時の異常電圧抑制にもなる
といった機能を有する。
とはいえ、このような言葉を並べても意味がサッパリ分からない。これをダイレクトに書いているから教科書は分かりにくいのだ。参考書もしかり。
憤りを書いてしまったが、一番良いのは「問題に接してみること」。
これが一番理解しやすいと思う。
バランサに関する問題
実際に問題に触れてみて感じて欲しい。
「バランサによる電流の流れ」の「変化」を。
そして、線路に流れる電流の大きさが変化するので、電圧降下に変化も生じて、回路の負荷にかかる電圧が最終的には変化し、同じ値になるのだ。
線路損失自体も減少することを経験して欲しい。
単相3線式配電線路にバランサを接続した場合、線路損失はどれだけ変化するのかを求めよ。線路インピーダンスは1線あたり0.1Ω。線路インピーダンス以外は考えないものとする。力率は100%。
引用元(電験3種の配電計算で点を取るための20問に挑戦してみないか? )
バランサがない場合
上の抵抗から電流50Aが入り込む。そして、中性線側に30A流れ、下の負荷に20Aの電流が流れるような電流分布となる。
これが基本だ。
では、バランサを入れるとどうなるだろうか??
バランサがある場合
バランサを投入することで、中性線に流れる電流が0に。その代わりバランサ側に電流が流れるといった電流分布になる。
こうなることで、線路損失はかなり軽減されることが分かる。
一度手書きで問題を解いてみることをオススメする。
線路での電圧降下が大きくなることで、負荷にかかる電圧が変化し、2つの負荷にかかる電圧が均等になるという仕組みだ。
※この問題では抵抗が与えられていないが、負荷にかかる電圧が均等になる。分かりやすいように変圧器二次側に105Vの電圧があるという条件で電流電圧計算してみた。
字を綺麗にしようとこれまた練習中なのだが今はまだ勘弁して頂きたい。オフラインで伝えられない分、オンラインで沢山伝えようと伝える速度を一番の優先順位としている。
まとめ
以上が「配電線のバランサが分からない人へ【結論:問題を解くと理解できる】」の記事となります。
難しい言葉をまるまる暗記しようとすると、正直ここの分野は厳しいと思います。バランンさにしろループ回路にしろ、一度手書きで計算することを経験してみて下さい。
バランサを入れる前後の変化を知っておくと対応力が上がります。
こういう細かい所で5点10点という差がつくので記事を読む中で経験していって欲しいです。