質問の多い「単位法による電圧降下の式」を整理する。まずは基本となる電圧降下の式の復習から行うと、理解が早い。
※更に質問頂きまして、解説を追加
電圧降下の式
実数部が虚数部より非常に大きいため、近似式を活用する場面が多い。
単相2線式の場合
ΔV≒2I(Rcosθ+Xsinθ)
三相3線式の場合
ΔV≒√3I(Rcosθ+Xsinθ)
<諸元>
ΔV:電圧変化量
R,X:送電線の抵抗,インダクタンス
式の変形
三相3線式の系統において、有効電力P[W]、無効電力Q[Var]の負荷があるときを考えてみます。
ΔV≒√3I(Rcosθ+Xsinθ)=RP/V+XQ/V
※Ⅰcosθ=P/√3V、Ⅰsinθ=Q/√3Vより変形した。
単位法による電圧降下の式
Δv=rΔP+xΔq
x>>rであるため
Δv=xΔq
で表現することが多い。
導出手順
①ΔV=RP/V+XQ/Vの両辺をVで割る
②rを%r、xを%xで表現する
③Δv[p.u.]=ΔV/V、Δq[p.u]=Q/Wで表現する
上記の手順で、展開した過程を下記に記す。
話が変わって「%Zの定義」より
rとxを一番上の式に入れる。
したがって