教育の仕事をさせて頂く中で、気が付いたのは「距離継電器に苦手意識を持つ人が多い」ということである。
距離継電器とは、故障点までの距離をメジャーなどで測定するわけではない。
距離継電器の動作原理
距離継電器は
①「電圧」と「電流」をインプットする
②「電圧÷電流」が設定した値より小さい場合に動作する
というもの。
電圧÷電流=抵抗 であるから、抵抗は距離でもある。送電線で言えば、電線が長くなるほど送電線抵抗は大きい。言葉の由来はここから来ている。
送電線の距離継電器
送電線を例にする。
送電端近傍に距離継電器を設置したとする。
故障点が継電器より近い場合、送電線のインピーダンスは小さいので、大きな電流が流れる。
継電器が遠い場合、上記と比較して、インピーダンスが大きいため、電流は小さい。
※電験マガジンでは、対称座標法を用いて計算をしたころ、分かりやすかったとメールを貰うことができた。実際に、計算問題を解いてみると理解しやすいものである。挑戦してみて欲しい。