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拘束リアクタンスとは何か

誘導機の学習をしていると出てくる「拘束リアクタンス」について、解説する。拘束リアクタンスに関する試験および資格試験の問題(電験)も共有するので、合わせて学ぶと良いでしょう。

拘束リアクタンス

拘束リアクタンスとは、誘導機の回転子を拘束し、動かなくしたときのリアクタンスをいう。すべりが1のときのリアクタンス。

拘束試験

誘導機の試験の中の1つで、誘導機の回転子を動かさないようにし、電流などの測定を行う試験。

無負荷試験では励磁回路のみを考えましたが、拘束試験ではすべりが1となるため、励磁回路を無視して考えることができます。

 

※分かりやすくするため、L形等価回路を後日追加します。

論述問題

※電験1種平成23年問4

発電設備を系統へ連系すると、系統の短絡容量が増加する。この短絡容量が需要家遮断器の遮断容量を上回る場合には、(1)事故時に需要家遮断器が遮断不能となるおそれがあり、また、需要家の引込ケーブルなどの(2)を上回る場合には、引込ケーブルなどの損傷を招くおそれがある。

このようなおそれがある場合には、発電設備設置者において、短絡電流を制限する装置((3)、高インピーダンス変圧器など)を設置し、短絡電流の増加を抑制する必要がある。なお、これにより対策できない場合、異なる配電用変電所バンク系統への連系、特別高圧電線路との連携、又はその他の短絡容量対策を講じる。

系統の短絡容量計算については、原則として配電線、配電線に連系される発電設備、上位電圧の電線路、変圧器などのインピーダンスを基に算出するが、誘導発電機又は二重給電誘導発電機のインピーダンスは(4)を使用し、同期発電機のインピーダンスについては、原則として(5)を使用する。

 

(1)需要家構内 (2)瞬時許容電流 (3)限流リアクタンス (4)拘束リアクタンス (5)初期過渡リアクタンス

 

※電験受験者は(3)~(5)が特に大事。(4)と(5)は難しく、躓きがちなので理解しておこう。