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鉄機械と銅機械のネーミングの由来を知り、短絡比まで繋げる

先日、誘導起電力に関する記事を配信した。


「4.44」はこんなところから出てきていたのか!!!

そもそも「4」は周期から来ていたのか!!

 

という気付きをしてくれた人もいたので、配信した意味があった。

これで絶対に忘れないだろう。

 

試験中に直流機が出題されて、誘導起電力に関する問題が出たら、波形率1.11は忘れてしまったとしても、4.44で何とか食らいつくことはできるだろう。

 

ということで、ここに関連する話で、もう一つ電験でよく出題される「鉄機械」「銅機械」にアクセントをつけようと思う。

 

鉄機械と銅機械

 

約140文字でまとめてみた。

鉄機械、銅機械から一気に紐づける。

誘導起電力の式と関係がある。
「E=4.44kfNΦ」 Eを一定で考える。

水車発電機は磁極数が多いのでΦが大。大きい鉄心が必要。

タービン発電機は巻き数Nが多く銅の量が多い。

銅の量が多いと ・同期インピーダンス大※ ・電圧変動率大 ・負荷損大

※逆数が短絡比

混乱しがちな知識(失点しがちな知識)が一気にまとまっているだろう。

高校時代に学べた基礎は役立つ。こういう覚え方はアリだ。

 

鉄機械と銅機械の名前の由来は

「素材」

の違いからである。

言葉のままであり、鉄機械は「鉄心」が銅機械より多い。

そして、何より重量がある。

 

銅機械は銅線が多いので損失が多いが、その分軽さがある。

 

付け加える知識

この「重さ」という観点は狙われやすい。

電圧変動率ほどではないが、電験2種でも1種でも狙われるので絶対に押さえておいて欲しいところ。

 

「重さ」は別の言葉で表現される。

GD^2だ(^2は2乗のこと)

 

正式名称は「慣性モーメント」である。

そう。

回転体が重量があることもあって、鉄機械は大きな慣性を持つ。

故に速度が変化するような事象が発生しても、揺るがない。

 

一方で、銅機械は鉄機械に比べて慣性モーメントが低い。

そのため、安定度が小である。

 

分かりやすい言葉で言うと

「軽い故に速度変動が起こりやすい」

ということである。

 

はずみ車効果

試験に出るので、物理の言葉を紹介しておく。

慣性力によって回転が保たれる効果を「はずみ車効果」という。

 

完全に余談だが、直流電源系統が瞬時停電起こった際に、負荷側が停電してしまわぬように、慣性を持たせる設備がある。

それが「フライホイール」だ。

 

回転している発電機の軸に、このフライホイールも付いている。

そして、発電機の動力が失われた時に、フライホイールの動力によって数秒間だが、発電機は回転することができるのである。

 

まとめ

重要なキーワードが沢山出てきたと思います。

どれも試験の答えになるようなものばかりなので、正確に記憶しておいて欲しいです。

 

ただ、根底にある銅機械は銅、鉄機械は鉄心が多いという知識をベースに持っておけば、一つずつ暗記するなどといったことは必要ないでしょう。

 

こういう整理をしていくと、脳内の記憶容量を省エネすることができます。

機械の落とし穴をだいぶ拾えたかと思いますので、覚えておいて下さい。

 

あとは計算を解けるようにすると良いと思います。

各キーワードの詳細については問題と合わせて、共有していこうと考えています。