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自己励磁現象の説明とその対策

「自己励磁現象」について、説明できるか挑戦してみて欲しい。

 

自己励磁現象

運転中の発電機電圧が異常に上昇する現象をいう。同期発電機を無負荷の長距離架空送電線や地中電線路などのような静電容量の大きい線路に接続したとき、発電機電圧は上昇してしまう。

 

自分のメモ
「自己励磁現象のメカニズム」

自己励磁現象は「発電機の電機子反作用」が原因です。無負荷の長距離架空送電線のような進相負荷に定格速度かつ無励磁の発電機を接続した場合、充電電流(進み電流)が流れます。この進み電流は電機子反作用の増磁作用をもたらすため、発電機の端子電圧が上昇することになります。端子電圧が上昇すると、進み電流も大きくなるため、さらに端子電圧が上昇するといった現象が起こってしまうのです。

自己励磁現象の対策

①容量性負荷を制限する
②複数の発電機を運転する
③短絡比の大きい発電機を採用する

 

①容量性負荷を制限する
自己励磁現象の防止策として、変圧器やリアクトルを接続することで充電電流を下げる策が効果的です。線路の静電容量が原因であるため、誘導性負荷を増やして打ち消します。
②複数の発電機を運転する
複数の発電機を運転して1台あたりの充電電流を少なくすることで、自己励磁現象を防止できます
③短絡比の大きい発電機を採用する
同期インピーダンスが小さいことから、端子電圧の上昇を抑えることができます。