発電機容量について、解説する。
発電機容量に関する問題は、電験に限って言えば、あまり出題されていない。
しかしながら、大事な知識ではある。
発電機容量
発電機容量はSで表記されることが多い。その大きさは下記の式で求める事ができる。
S=C×D^2×L×N
C:出力係数
D:固定子内径
L:固定子鉄心長
N:回転速度
出力係数
C=k×B×AC
B:ギャップ磁束
AC:電気装荷(A/m)
発電機容量の考え方が必要になる理由
発電機容量の考え方が必要になる理由は、発電機を設計する上で必要になるからである。
発電機はできるだけ大きくしたい。単機出力を大きくすると効率が高まり、より経済的となるためである。
スケールメリットとも呼ばれる。
発電機単機の出力が大きければ、台数も少なくできるので、より経済的だ。
発電機設置場所の面積や構造面でも有利。
下記のいずれかを大きくすればよい。
C:出力係数
D:回定子内径
L:固定子鉄心長
N:回転速度
考えなくてはいけない事
出力係数を大きくするためには、アンペア導体数を大きくしなくてはいけないが、電圧変動が大きくなってしまう。安定度が低下する。銅損も増え、温度も上がる。
では、ギャップ磁束を大きくしようとすると、鉄心の飽和が問題となる。
次に、回転子内径を大きくすると、遠心力が大きくなる。機械的強度が必要になる。
固定子鉄心長さを大きくすると、冷却が難しくなる。
回転速度を上げると、キャビテーションが問題となる。
これらを考慮して設計する必要がある。