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電験の直流回路の過渡現象を甘く見るな【型を押さえろ】

「電験に出題される過渡現象??」「過渡現象は交流なの??」といった疑問を解消する。

 

これが今日のテーマだ。

知っておくだけでも、勉強の抜けがなくなるので役立つ情報になる。

 

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電験における過渡現象

実は毎年出題されている超重要分野であることをご存じだろうか??

 

これまで原則、A問題で出題されてきた。

以前配信した「共振」に並ぶ重要な分野である。

❑共振問題❑

電験3種問9の交流回路問題は狙い目【合成抵抗を求められるか】

 

問10に出題されることが多いので、自分は「問10問題」と勝手に名付けて対策を打っている。

共振問題は簡単に理解できる上に、問題も簡単なので点が短時間で取れた。

 

だが、過渡現象は違う。

数学の知識が必要となるので、人によって感じる難易度が違うという点に注意していて欲しい。

 

そもそも過渡現象って何だ?

❑定義❑

過渡現象とは「ある定常状態から別の定常状態に移るまでに起こる現象(電圧や電流などの時間的な変化)のこと」を言う。

定常状態、過渡状態、過渡電流

(参考:過渡現象とは(電気の資格とお勉強)←とても分かりやすいサイトですので、細かい話を知りたい場合にはチェックしてみると良いでしょう。

 

「固い話はもうやめてくれ・・」という方もいると思うので、分かりやすい表現をしておこう。

最近、転職の電子書籍を書いたのでパッとイメージが湧いたのだが

 

前の職場で務めている状態が「グラフはじめの定常状態」

そして

退職してから新しい職場に馴染むまでが「過渡状態」

引っ越しやら、役所手続きやら、とにかく変化が生じている状態。

 

徐々に変化の幅が小さくなっていき・・・

次の職場に馴染んだ頃の状態を「グラフ終端の定常状態」

つまり、安定した状態になる。 

 

何となくはイメージが湧いただろうか??

「安定した状態はどんなものか?」

「どうバタバタしたのか?」

このあたりが気になるだろう。電験の過渡現象の問題も同じようなものだ。

 

過渡現象問題では何を求めんの?

・・おっと。

過渡現象が苦手の人の気持ちがめちゃくちゃ分かるので、言葉遣いが荒くなってしまって申し訳ない。

「何を求めればいいのか?」

 ここを意識しておくと、問題を攻略できるようになるのでオススメだ。

 

理論で求めるモノとしては

「①電圧の挙動」

「②電流の挙動」

この2点だ。

挙動という言葉は分かりづらいので、違う言葉に変換しておいた方がいい。(学者でもないので、格好つけても仕方がない)

「波形」

である。

過渡現象問題は波形の理解度を見られる

そう。

電験の難易度が上がったことで、スイッチが複数になったり、回路が複雑&条件が面倒になってはいるものの、やることは変わらない。

 

・回路中の電流が時定数によりどう減衰するか

・コンデンサに蓄積される電荷(電圧)が増えて、抵抗にかかる電圧がどう減衰するか

 

ここを理解しているかどうかを確認される。

 

年度によっては、波形が沢山選択肢に並ぶこともある。

「・・うっ!」と思うこともあるが、逆に選択肢に波形がない時の方がヤバい。

 

選択肢に波形がない場合

今でこそ、自分は過渡現象に関する実験を経験したり、過渡現象の論文を読んだ経験があるので、かなり理解している。

が、昔はそんなことがなかった。サッパリ分からなかった。

 

理解していない人が「選択肢なしの過渡現象問題」にあたると、本当にワケが分からなくなる。

 

まずは「一つずつ理解」していくことを意識するといい。

 

持っている参考書には必ず記載されていることなので、不安になることはない。

①RL回路の時定数は何か??

②RC回路の時定数は何か??

③時定数は「R」「L」「C」の大きさが変わるとどうなるか??

公式を覚えるだけでなく、こういう意味を捉える勉強(③)をしていくといい。

 

「面倒だな!」と思うかもしれないが、実際、平成28年の電験3種理論科目では「回路の時定数はコンデンサの大きさにどう影響するか」という問題が出ている。(正確には「回路の時定数はCの値に比例するというのは正しいか否か」を問う問題)

 

型を押さえる

過渡現象は「型を押さえる」いった勉強方法が効果的である。

 

逆に過去問をぼんやり解いていると、「・・次、何を計算すれば良いんだっけ??」となってしまう。

 

平成28年問10が良い例

 

「この回路において、スイッチ(S)を1側に接続してコンデンサを十分に充電した後、時刻t=0にて、スイッチを2側に切り替えた時の回路について」を問う問題だ。

 

【コンデンサを十分に充電した後】

 という言葉がキーワードだ。

 

このキーワードの意味は「充電後と放電後を比較できるか?」ということだ。

 

電圧や電流がどういった式で表されていて、時定数はどんな公式でどのパラメータに支配されるのかを覚えておけば解ける。

 

ちなみに、電験2種でも1種でもスイッチ問題は出題される。

 

自分が電験1種1次試験を受験した数式も覚えていたが、問題も覚えていた。

 

直列RC回路だと、こういう結論だなと言えるようになっておくと良いだろう。

 

当然、RL回路も覚えておけるに越したことはない。

 

試験本番に答えが全然分からずに解くというのは、リスキーだから。こんなことを言うと「本当の学問とはな!」と怒られてしまうが

 

試験問題を見たときに「答えの外形」だけは想像つくようにしておいた方がいい。こういう形にはなるよねというイメージだ。

特に波形が選択肢にあるような問題は、回路図を見てパッと分かるレベルに到達しておけると楽になるだろう。

 

まとめ

以上「電験の直流回路の過渡現象を甘く見るな【型を押さえろ】」となります。

 

問9問題、問10問題とだいぶ電験3種を解剖することができましたね。このように理論科目18題を詳細に見て、解く問題にピントを当てるという戦略は個人的にはかなり好きです。

 

頭の整理が少し苦手なタイプなので、集中して特定分野を潰してノートにまとめるということをよくします。

もし、計算問題が覚えきれんという人は参考にして頂ければと思います。