【改定履歴】
①2019.2.4 デザインの見直しと記載の充実化
電験三種の価値
電験三種という資格は、世の中からものすごい評価が高い。
実際に、電験三種に興味があるという方が身の回りにも多いし、twitterでもDMを下さる方がいるので、世の中に関心があると言えるだろう。
電験三種の価値を分かり易く伝えるために、「仕事にありつけるかどうか」「身に付くスキル」「資格取得難易度」といった観点で説明する。
金銭面での待遇
仕事にありつけるかどうか
人間誰もがお金がなくては暮らしていけないので、「金銭面での待遇」について説明する。
今、務めている仕事場が倒産すること、リストラになることというのは、今後十分起こり得る。知っておいて損はないだろう。(もう実際にリストラ、倒産はかなり起こり始めている)
電験に価値があるかどうか、真相を知りたければ、転職業界を覗いてみると良い。
少し見ただけでも、物凄い待遇の良さを知ることができる。職安に行くことがあったときに話を聞いたのだが、電験三種を持っていて、通常の会話ができれば、取りあえず仕事に困ることはないそうだ。
勿論、50歳を超えてしまうと、現場仕事なので、流石に他のスキルも必要になるが、40歳でもOKなところがあった。
転職の際に有効な資格を持っていない40歳以上が、仕事を探すとなると物凄い難易度が高いことをご存じだろうか。「30歳以上お断り」と足切りをしている会社は多い。むしろ、優良な会社の方が足切りをしている。
飲食店や現場仕事等だと、即断られる業界もある。IT業界もそうである。未経験での採用なんていうのは、かなり厳しい。
そんな日本の現状がある中で、「電験三種を持ち、多少の経験がある」だけで身の保証が可能となる。電験こそ、勉強しておいた方がいいものだろう。
※もし、給与体系等を含めて、裏側も知りたいのであれば下記のサイトがいい。がっつりと口コミ投稿されている。ベンチャー企業が立ち上げたサービスで、今や大学生が就職活動する際の必須ツールとまで言われている。知っておいて損はないので、ブックマークでもしておいて、時間があるときにチェックしてみよう。
身に付くスキル
電験を取得したことで「実際に、現場でメンテナンス作業ができるようになるか」と言われたら「NO」と言わざるを得ない。これは仕方がない。
そこを目指す資格ではないためである。
声を大にして、批判する方もいらっしゃるが、では、電験が何故に「社会的評価が高いか」を考えたことがあるだろうか。
こういった方は、恐らく考えたこともないであろう。少なくとも、自分がお会いする中で、きちんと考えを持っている人はいなかった。
現場の配線作業ができるようになる訳ではない資格に、どんな価値があるのか。
結論を述べる。
①幅広い知識を習得することができ、電気技術者として現場管理をするために必要な基礎能力を高めることができる
②事故、不具合等を未然に防ぐ基礎知識を習得することができる
③事故が起こったとしても、広い視野で原因を追究することができる
④物事を関連付けて考えることができる
つまり、電験は「現場での施工技術」というより幅広い視野を持ち、電気設備を管理していく基礎能力を習得することが目的なのである。もっと分かり易く言うと、事故が起こった際、理論的な原因追及するために必要となる知識の基礎を学ぶことが目的の資格なのである。
資格取得の難易度
資格取得の難易度は、実はそこまで高くない。
理系の学生であれば、数ヶ月の間、がっちり勉強することで取得できるレベルである。現に、工業高校の学生や専門学生が合格していることからも分かるだろう。
しかし、4科目同時合格は「かなり難しい」ということは先に述べておく。
試験制度がまだテコ入れされていないので、今の時期に取得してしまうことをオススメする。
難易度がそこまで高くないといった理由を説明する。
①誰でも受験できる
②実技試験がない
③科目合格制度がある
④マークシート方式である
⑤参考書が増えてきた
①誰でも受験できる
技術士といった資格では、実務経験が〇年以上必要といった受験資格がある場合がある。
しかし、電験はそういったものを設けていない。学歴・年齢・性別・国籍などの制限はなく、だれでも受験可能。
つまり、勉強だけできてしまえば、合格するのである。
当然、実務については、現場で覚えていくことになる。現場災害のないよう、知識経験のある保安監督者を目指す努力が必要になるものの、そのきっかけが手に入るこの資格に大きな価値があると、自分は思う。
転職サイトを見てみると、電験三種と資格欄に入れるだけで、多くの企業からスカウトが来るから、この資格の重要性と希少価値がわかる。
②実技試験がない
電験には実技試験がない。
これは受験者にとって、かなり大きい。「指定された電気回路を組み、電圧、電流を測定しなさい」といった課題は、回路を作ったことのない人にとっては、難易度が高く、戸惑うためだ。
電気回路セットなんていうのも売っているから学ぶ気になれば、出来るのだが。少しハードルは高い。実際の電気回路をいじるというのは、電験に合格してから、ゆっくりとネットから学んでいくというスタイルでも十分習得はできる。
③科目合格制度がある
電験三種が取得しやすい理由の一つに、科目合格制度が挙がる。
試験科目は、理論、電力、機械、法規の4科目、3年間有効といった科目合格制度。すなわち、3年間で4科目を合格すれば資格取得となる。
こんなことある!?といった制度である。二年前のことなんか覚えてないでしょうと言いたくなるが、有り難く利用しよう。
④マークシート方式の試験
マークシートのみの試験というのも、初学者の敷居を低くしている。
選択肢自体、そこまで多くないので的を絞ることができる。迷ったら、活用しない手はない。
勿論、選択肢から推測するのではなく、きちんと勉強して解けるようにすることが一番良いというのは言うまでもない。
⑤参考書が増えてきた
最近は、電験三種の参考書が増えてきて、イラストも豊富で理解しやすくなった。とても勉強しやすい。今後いくつか使いやすい本を紹介しようと思う。
注意事項:4科目を一冊にまとめている本があるが、これだけでは大抵知識が不足する。過去問題を解く等、知識の確認を必ず行うこと。
合格の近道は、4科目それぞれ本を購入することだと思う。1万円近くかかってしまうが、電気系のエンジニアとしての知識がまとめられた本を持っておくことは役に立つので損はないだろう。
まとめ
以上、「電験三種の素晴らしさ 狙いどころの資格」の記事になります。
「電験は、合格率10%台で難関試験である」というニュース記事がよく出回るが、気にしてはいけない。そういう記事を見て、やめようかなといったマイナスな感情が湧いた時は、電験三種の過去問を見て欲しい。実技試験がない上に、マークシート方式、なおかつ、3年の科目合格制度がある。
参考書等を買って、地道に勉強すれば、確実に合格までは辿りつくことができる。
「1年目で2科目以上合格」「2年目で残りの科目を取得」といった具合に、科目合格制度を利用し、合格してしまおう。ここまで優遇された価値の高い資格はない。
電験4科目同時合格を狙う方へ
【2019年2月4日追記】
電験三種4科目合格を目指す方へ、役立つ資料を作成しました。
悩んでいるようであれば、読んで頂きたいです。何かきっかけになるかもしれません。
また、時間のない方にとって、時間短縮となる便利な資料も掲載しています。
電験の勉強方法に自信がなくなった時に読んで欲しい資料
電験の公式を効率的に覚えるまとめ方を知りたい方に向けた資料
※今、使用している問題集や参考書に迷いを感じている方はこちらの記事(電験問題集&参考書の選び方の教科書【結論:選定基準が大事】 - 電験合格からやりたい仕事に就く)が役立つはずです。
現在、注目のプロジェクト(1ステージ上の知識です)
【PROJECT】電験二次試験過去問の超解説集 -電力・管理- 合格への一歩は毎日のインプットにあるという話 - 電験合格からやりたい仕事に就く
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