お疲れ様です。
電験を研究し続ける桜庭裕介です。
今日は「40代の電験取得」をテーマにお話ししていきます。
試験会場を見渡すと、10代より20代や30代が多く、40代以上もいることに気が付くと思います。
若い方は疑問に思うかもしれません。
「何故、40代以上の方が電験を取る必要があるのか」
といった疑問です。
さらには
「勤続年数が20年を越えるベテランに資格は不要では?」
と思う人もいるでしょう。
自分も20代前半、こういった疑問を持っていました。
実際に、電験講座に受講している方に直線話しかけて伺ったことがあります。
さらには講座の先生にもお伺いしてみました。
「・・!!!」
「・・・こんな人もいるんだ!」
こういった驚いた経験もまじえて、お伝えしようと思います。
まずは「40代が電験を取得する価値」から説明します。
40代で電験取得する価値はあるのか
結論を言うと
「40代が電験取得する価値はあります」
どんな価値があるかというと
「地元企業に入ることができる」という価値です。
他にもメリットはありますが、これが最大の価値だと自分は研究をする中で感じています。
地元企業に入れるという価値は想像以上にデカい
「なんだ、一部上場企業じゃないんだ」
などと発言する人が実際にいましたが、それは大きな間違いです。
認識違いもいいところ。
地元企業って、好待遇な所が結構あるんですよ!
もちろん、給与やボーナスが一部上場企業クラスではないです。
しかし・・・
時間外作業がほぼ0!
無茶なノルマもなし!!
休憩もしっかり取れる!!
急な作業でドタバタすることもない!!
例えば、田舎にある「大きな工場」。
一部上場企業が所有しているものだとします。(実名を挙げるのは避けます)
施工・メンテナンスを行うのは「地元企業」であることをご存知ですか?
工場以外で言えば「発電所」
発電所のメンテナンスに地元企業が入っています。もちろん重要設備の点検はメーカーがやりますが、その他の設備は極力地元企業を使えないかという検討がされています。
いわゆる「地域貢献」「地元雇用の創出」です。
企業は「地域密着型企業」を少しは目指さないといけない。
この企業が地元企業に無茶な仕事をさせないことは言うまでもないでしょう。
このあたりは地元に住んでいればわかることですが、ニュースや新聞等でも知ることができます。
40代50代で資格を持っておけば、こういった企業に声をかけてもらうor入社させてもらうことができます。
電気設備のメンテナンス未経験でもいいの??
「変圧器」
「電動機」
「発電機」
「制御盤」
【こういった設備の点検をした経験がありません!】
【経験しようがなくて困っている!】
という方がいますが、逆に言います。
これらの点検をマスターしている人って、います??
多くの方がやったことがないですよ。
メンテナンス業界にいればやることもでしょうけど、「発電機」「電動機」「変圧器」なんて、点検したことがない人の方が圧倒的に多いです。※
※制御盤は行動次第で点検を見に行くことができます。
そのため、未経験を理由に仕事選びを遠慮することはないです。
まずは資格を持っておけ
「未経験はハンディにならない」とお伝えしました。
ですが、電気に完全な無知はいけません。
一律で、仕事希望者を審査したとき、ここで違いが生まれるためです。
鍵は「資格」。
未経験の人が並んだとき、「資格」が優位に効きます。
【資格を持っておくメリット】
経験がなくとも、知識はあると思ってもらえる。
ベースがあると思ってもらえることは思っている以上に優位になる。
現場作業は会社に入ってから学ぶのが基本。だがここに甘えないことが重要。
実際はこんなものです。
とはいえ、受け身の姿勢は見せない方がいいです。
この気持ちが大切。
面接等では「やる気」「気概」をチェックしているのです。
自分で現場メンテナンスを勉強しようとしないのは絶対にダメ。
自己学習でやれることはいっぱいあります。
「電気工事士の実技演習」は絶対にやっておいた方がいいでしょう。
そういった準備をしておいて
面接時に「インターンシップのように入社前に現場の点検の様子を見せて下さい!仕事を覚えたいです!」とアピールする手も使える。
【POINT】
「基礎さえ身に付いている人間は、現場で実物を見ながら勉強すればすぐに身に付く」
このことをベテランは分かっています。
人柄さえ問題なければ、入社することができるでしょう。
ここまで資格の価値をお伝えしました。
ここからは「生々しい話」をしていきます。
完全実話です。
電工だけでなく電験も取り「一部上場企業」が本当の狙い
実際にお会いした人の中で
「かなり戦略的に人生を考えている人がいて驚いた」という話をお伝えしておきます。
「40代」「未経験」では、よほどのことがない限り、一流企業に転職することは難しいです。
これは「事実」です。
ここは今後も変わらないでしょう。
そこで、下記のような戦略を取っている方が増えています。
①まずは地元企業に入社する。
ここで経験を積みます。
「未経験の壁」を取り払うのです。最大のネックを解消するべく、現場作業が経験できる企業にまず入り込むのです。
②上級資格(電験、技術士)を取る。
経験を積みつつ、猛烈に勉強をする。
ですが、地元企業で偉くなることが狙いではありません。
「数年後、地元企業よりも待遇の良い企業に転職」が本当の狙い。
⇒良い給与をもらい、退職金を狙うという戦略。
正直、ここまで考えて人生を生きているんだな・・・と衝撃を受けました。
事実、一部上場企業のグループ会社であっても、電験3種を持っている人材がほぼいない事業所があります。
こういった事業所では「経験があって電験持ちの人材」を求めています。
ネックである「未経験」さえ解消することができれば、電験を武器に「電気保安協会」を狙うことだってできるというワケです。
ここ数年で、電験講座にはこういった方が増えています。今後も電験講座に参戦し、色々話を聞いてきます。
【参考情報】
マンション経営の営業をしていた方が大量に転職をしているといったことをご存じでしょうか。マンション経営の営業は非常に厳しい現実に直面しています。直接訪問を禁じている家、地域、さらには会社の社宅全体で禁じているところもあります。昔のやり方がもはや通用しない世の中になっているのです(この時代に合っていないことは誰もが推測できることでしょう)
こういった方が電気のメンテナンスの職場に入社し、安定を得て、経験を積もうとしていることを知り、自分は驚きました。
まとめ
以上「40代で電験取得する価値はあるのか【結論:価値あり。地元企業に入れる】」の記事となります。
結論としては「仕事がなくて困ることがなくなる」という価値があるということ。
これは今後、不景気になる業界が多い日本では、かなり重要になるでしょう。
「経験」と「資格」
この2点が極めて重要だと認識しておいてもらえると、この記事を読んだ価値があると思います。
「今、勉強をしているが、挫折しそう・・」という方は、今後の将来を見据えてみると良いです。頑張る気力が湧くでしょう。
そもそも電気の仕事のイメージがあまりつかない・・・という方はまずは
「設備メンテナンス」「ビルメンテナンス」というキーワードで調べてみて、知識を深めると良いでしょう。
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