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電験3種電力科目の勉強をしよう!微妙に迷う所に焦点を

「電験3種の送電が嫌いです」「配電はもっと嫌いです」といった考えを持っている人は多いはずだ。何故なら、自分も自分の友人も嫌いだからである。今日はここを掘り下げていく。

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おはようございます。

電験と電気業界を研究している桜庭裕介です。

 

初めての方もいらっしゃると思いますので、簡単な自己紹介を添えておきます。

❑電験研究歴❏
✔トータル100年分の過去問を分析

・電験1種 40年分
・電験2種 40年分
・電験3種 20年分

 

✔雑誌連載を開始
「理論の超入門」

 

一言で言うと、電験をずっと分析している人間です。

桜庭裕介|電験&電気仕事|MBA挑戦中@denken_1
 
 

夢はある?と最近聞かれた。

電気、プラントの運転操作を教えて、自分が飯を食えれば最高だと答えた。

妻子なしなら、小さなアパートの一室で納豆や卵とごはんだけの食事で暮らすと思う(栄養の事は無知)

今後、確実に介護施設の問題が挙がる。
そこに貢献できれば良い。

そんな事を考えている。

 
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今日は「電験3種の電力科目」について、深堀していく。

 

電験3種電力の問題は絶妙

平成10年代の問題を見たことはあるだろうか??

 

実は結構解きやすい。

電験2種なんかはかなり解きやすい問題ばかりだ。本当に教科書の知識がそのまんま出るといったイメージ。

 

ところが、時代は変わった。

というより、問題がどんどん変化していった。そして、何か少し歪な問題になっていると最近はよく思う。

 

 

問題を解いていて、こんな感情に襲われたことはないだろうか??

 

点が取れそうで取れない

ほとんど理解しているんだけど、ちょっとここ自信がない・・。だから、選択肢を自信持って選ぶことができない。

 

 

で、結果、間違っているという。

 

本当に絶妙な問題を作るなぁと関心する。

 

 

自分のサイトではそこを徹底的に潰していこうと考えている。

 

 

過去問を総ざらいするイメージで下記のプロジェクト(【電験3種|理論過去問】平成29年問1問2問3問4で学ぶ)をスタートさせた。資料収集と下書きが完了したので、徐々に作り上げていく作業をしている。



 

一方で、ピンポイントで狙い落とすということも考えている。集中しやすいので使える資料になるはずだ。

 

今日はその第一弾だ。

 

「ここ、微妙に迷わせてくるよね」というポイントを具体的に照らしてしまう。

 

平成20年問7 コロナ障害

イヤらしさ:★★★★☆

 

この問題は実にイヤらしいので一度挑戦してみて欲しい。

 

 

【問題】

送配電線路や変電機器等におけるコロナ障害に関する記述として、誤っているのは次のうち、どれか。

 

(1)導体表面にコロナが発生する最小電圧はコロナ臨界電圧と呼ばれる。その値は標準の気象条件(気温20℃、気圧1013hPa、絶対湿度11(g/m3))では導体表面での電位の傾きが波高値で約30kV/cmに相当する

 

(2)コロナ臨界電圧は気圧が高くなるほど低下し、また、絶対湿度が高くなるほど低下する。

 

(3)コロナが発生すると、電力損失が発生するだけではなく、導体の腐食や電線の振動などを生じるおそれもある。

 

(4)コロナ電流には高周波成分が含まれているため、コロナの発生は可聴雑音や電波障害の原因にもなる。

 

(5)電線間隔が大きくなるほど、また、導体の等価半径が大きくなるほどコロナ臨界電圧は高くなる。このため、相導体の多導化はコロナ障害対策として有効である。

 

 

迷う所に焦点を当てる勉強

焦点を当てると、色々見えてきて面白い。

・何に迷うのか※

※どんな感じでイヤらしさがあるのか

 

・その迷いは勉強で解消することが可能か

 

ここを問い続けると、点は取れるようになる。

 

 

ではまず(1)からいこう。

導体表面にコロナが発生する最小電圧はコロナ臨界電圧と呼ばれる。その値は標準の気象条件(気温20℃、気圧1013hPa、絶対湿度11(g/m3))では導体表面での電位の傾きが波高値で約30kV/cmに相当する



この赤字の部分の数値が合っているかどうかの判断ができない。ここにイヤらしさがある。コロナ臨界電圧の公式があるが、そんなものを覚えている人はいない。(いたら申し訳ない)学者ではないので知る訳がないぐらいの開き直りも重要だ。故に、裏を返すとここの数値を微妙にいじることはないとも考えられる。

 

 

続いて(2)。

コロナ臨界電圧は気圧が高くなるほど低下し、また、絶対湿度が高くなるほど低下する。

 

正直、気圧が高ければどうなるかは知らないという人は多いだろう。ここは感覚だが、気圧が低いと空気が膨張するので、臨界の電圧は低くなりそうだなという肌感は持っていて欲しい。湿度に関しては雨の日に鉄塔周りでバチバチいっているのを思い出せば分かるだろう。しかしながら、100%の自信を持てるかといったら微妙だ。

 

 

続く(3)。

コロナが発生すると、電力損失が発生するだけではなく、導体の腐食や電線の振動などを生じるおそれもある。

 

ここは迷うことがないだろう。

 

(4)も同様、迷わない問題だ。

コロナ電流には高周波成分が含まれているため、コロナの発生は可聴雑音や電波障害の原因にもなる。

 

 

(5)は微妙にイヤらしい。迷う。

電線間隔が大きくなるほど、また、導体の等価半径が大きくなるほどコロナ臨界電圧は高くなる。このため、相導体の多導体化はコロナ障害対策として有効である。

 

ただ(5)は後半にヒントがあることを見逃してはいけない。多導体=コロナ障害対策で覚えている人はすぐに分かるだろう。ただ「何故多導体だと、コロナ障害対策になるのか?」を理解していないと迷う。

 

※多導体方式・・・複数の導体で構成することで、表皮効果の特性を持つ交流電流を多く流すことができる。つまり、導体の半径を大きくすることができるということ。等価半径という言葉が難しくさせている。

 

 

答えは(2)だ。

 

1か2で迷ったはず

多くの方が1か2で迷う。

 

「数値が微妙に違う」という問題は出ないから、(2)が正解だ!という考え方もあるだろう。

 

確かに今のところ、通用する。

 

だが、電験の運営側も百も承知だ。

そのため、急に方針転換してくる可能性は多いにある。

 

 

過去の背景を見ても、闇雲に山を張るのは良くない。

 

 

この問題を受けて、やるべきことは1つだ。

 

対策:事象をきちんと学ぶ

コロナ放電という言葉が電験の参考書で登場してきたら、理屈が分かるまで勉強すると良い。定義をきちんと学ぶことで「微妙に迷う問題」を撃退することができる。

 

過去、電験でよく出題される絶縁破壊と放電の関係性をまとめた記事は参考になるだろう。

 

 

ではもう一問、見ていこう。かなり厄介な2つ選択するパターンの問題だ。これは難易度が高い。

 

平成21年問13 配電

イヤらしさ:★★★★☆

次のa~dは配電設備や屋内設備における特徴に関する記述で、誤っているものが2つある。それらの組み合わせは次のうちどれか。

 

a.配電線用変電所において、過電流及び地絡保護のために設置されているのは、継電器、遮断器、断路器である。

 

b.高圧配電線は大部分、中性点が非接地方式の放射状系統が多い。そのため、経済的で簡便な保護方式が適用できる

 

c.架空低圧引き込み線には引込用ビニル絶縁電線が用いられ、地絡保護を主目的にヒューズが取り付けられている。

 

d.低圧受電設備の地絡保護装置として、電路の零相電流を検出し遮断する漏電遮断器が一般的に取り付けられている。

 

 

(1)aとb (2)aとc (3)bとc (4)bとd (5)cとd

 

セットで選ぶ問題は難しい

知識不足だとまず解けない問題だ。自信がない箇所が多すぎると太刀打ちできなくなるのがこの形式の特徴。

 

有効なのは切り分け。

 

さっきと同様、焦点を当てていこう。

 

a.配電線用変電所において、過電流及び地絡保護のために設置されているのは、継電器、遮断器、断路器である。

 

・・・特段正解に思える。特に違和感がない。

 

 

b.高圧配電線は大部分、中性点が非接地方式の放射状系統が多い。そのため、経済的で簡便な保護方式が適用できる

 

・・・ここは知らないと分からない。(以前記事(【電験完全攻略】接地方式まとめ|よくわからん!という人に役立ちます(変電分野⑦))で配信しましたが、ここは電験に形を変えて何度も出てくるので覚えておいてね)ただし、放射状という言葉はなかなか出てこない。

 

※健全相の電圧上昇が電験の参考書を見ても理解できないという方が過去にいました。こちらの記事(【電気知識集vol.5】三相線路において中性点接地で、健全相の対地電圧が上がる仕組み)にまとめてあるので参考になれば。

 

 

c.架空低圧引き込み線には引込用ビニル絶縁電線が用いられ、地絡保護を主目的にヒューズが取り付けられている。

 

・・・ビニル絶縁電線は法規で聞いたことがあるな!・・ヒューズ??といった感じになるだろう。この感覚は大事だ。学んできたことではないので違和感があって当然なのだ。

 

d.低圧受電設備の地絡保護装置として、電路の零相電流を検出し遮断する漏電遮断器が一般的に取り付けられている。

 

零相電流は地絡検出で使うという知識は覚えておいて欲しい。ただ現場経験のない文系の人はこの知識を持っていないだろうな・・とは思う。現場だと当たり前なのだけれども。

 

 

aとcが違うので(2)が正解だ。

 

aはかなり微妙

a.配電線用変電所において、過電流及び地絡保護のために設置されているのは、継電器、遮断器、断路器である。

 

・・・そう。

断路器はあくまで、電流が完全に遮断されてから操作する設備。つまり、間違っているのだ。(ただ遮断器で電路を切ったあと、母線点検をするためには断路器がいる。・・・断路器も必要だと思う※)

 

※自分はこういった考えを持ってしまうタイプ。ただこの思考は電験やその他の資格試験ではマイナスに働いてしまう。そのため、ちゃんと文面を見て、断路器は遮断機能は持っていないから間違いだ!と判断しなくてはいけない。

 

 

そして、cについてだがヒューズは「過電流防止設備」だ。これはもう覚えておくしかない。極めて短時間に流れる電流を遮断する為の設備(部品)だ。

 

まとめ

以上「電験3種電力科目の勉強をしよう!微妙に迷う所に焦点を」の記事となります。

 

こうして厄介な問題を見ると「何が厄介なのか」がはっきりと見えてきます。やはり「語彙の理解」は必要だという事が分かりますね。

 

電験2種の二次試験の解説を読むというのは、以前効果的だとお話したことがありますが、過去問と照らし合わせていくと結構効果的であることに気が付く。

 

しかしながら、まずは電験3種の知識を定着させることに集中していくと良いでしょう。電験2種のポイントを押さえた記事は今更新作業中で追手配信していきますので、時間に余裕がある出先等で活用して頂ければと思います。

 

本気で電験3種を撃退しましょう。

 

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